日本で本格的な資産運用の普及が進まない3つの理由。

かなり昔、NHKで連想ゲームという番組がありましたが、
皆さんは、「資産運用」という言葉を聞いて何を連想しますか?

「資産運用→危険なマネーゲーム
「資産運用→金融商品のセールス」
あるいは、「資産運用→お金持ちの道楽」でしょうか?

専門家の立場からは、いずれも本来の姿からの連想とは、ずれているように感じます。

今回は、なぜ日本では、このような状況なのか、3つの理由を考えます。


理由1 なぜか、年金目減りに対する危機感が薄い

公的年金は将来もらえそうもないとの言葉はよく聞くのに、具体的な対策まで考えている方が少ないようです。原因としては、今年金をもらっているご両親の世代の様子を見て、錯覚してしまっている可能性が考えられます。


理由2 なぜか、学校では正しい資産運用の知識を教えない

資産運用は、読み書き計算と同じぐらい重要な知識なのに、学校ではなぜか教えません。確かに右肩上がりの経済成長と高金利が続いた時代は、不要な知識だったのかもしれませんが、今は、時代が変わっています。小中学校などでも資産運用の授業を採り入れていただきたいものです。


理由3 なぜか、年1%と年5%の差の大きさに気付かない

例えば、現在35歳で、当座の生活資金の他に500万の定期預金のある方が、1)そのまま年1%で30年間、複利運用した場合と、2)適切な資産運用で、年5%の複利運用ができた場合には、65歳の引退時に、1)が約674万、2)が約2161万となり、その差が1487万にもなります。このわずかな年4%の違いが、大きく明暗を分けます。
(但し、上記の計算は、税金、手数料を考慮していません)

65歳になってからこの差の大きさに気づき、FP事務所に駆け込んでも手遅れになってしまいます。

このコラムが、本格的な資産運用を考えるよいきっかけになることを願っています。