日本人は貯蓄好きなのか

日本人は、貯蓄好きといわれます。


最近、日本銀行が公表した資金循環統計では、
家計の金融資産は、約1630兆円となっており、


内訳は、
現金・預金、約53%
証券(株式・投信など)、約16%
保険・年金準備金、約27%
その他、約4% です。


約53%という数字を見ると、確かに貯蓄好きのようにみえます。


ちなみに、米国の個人金融資産の構成比は、
現金・預金が約15%、株式・投信は約45%です。


ところで、日本人は、本当に貯蓄好き(投資嫌い?)なのでしょうか。


思えば、 日本もバブル景気の頃は、株式や不動産に投資する人が
多かったわけなので、必ずしもリスク性の投資が嫌いな国民性という
わけではないようです。


貯蓄好きの理由として、私が考えたのは、単純なことです。


日本の株価が上昇していないからです。


例えば、日経平均株価は、最高値を付けた25年前から一度も
その水準を回復していません。


最近でこそ、アベノミクスで上昇しているとはいえ、
それでも、ピーク時の約半値です。


一方、通貨が違うので、単純比較できませんが、
例えば、米国のダウ平均株価は、同じ25年間で、約6倍に上昇しました。


米国では、株式や株式投信に投資している人が、
平均的には、25年前から約6倍に資産を殖やしているということです。


周囲を見渡して、米国では、平均的には、上手く行っている人が
多いわけなので、証券投資をするのが当たり前の風潮があるのも必然的ですね。


米国でFP業界が発展しているのも、うなずけます。


日本の場合は、極端な円高もありましたし、
いまはまだリーマンショックで損をした人たちの印象が強いですが、
上手くいっている人の事例を見聞きする数が増えてくれば、
自然に株式や株式投信を始める人も増えてくるはずです。


周りの人が、平均的には、上手くいっているから、自分もやってみよう
と思うのは、米国人でも、日本人でも、心理は同じです。


この心理をよく理解すると、あなたの家計を助ける方法が
見えてくるかもしれません。


ちなみに、日本人でも、証券会社を通じて、外国株を買うことはできます。