長期金利がマイナスに。

マイナス金利の影響なのか、ここのところ市場は、大荒れです。


国債に買いが集まり、長期金利(10年国債の利回り)まで、
とうとうマイナスに突入しました。


ちなみに、国債は市場で取引され、価格が下がれば、金利は上がり、
価格が上がれば、金利は下がる仕組みになっています。


ゼロ金利政策で、もうこれ以上、価格は上がらないとみられていたのが、
マイナス金利ゾーンが新たに生まれたので、
まだ価格は上がるか、底堅いとみられた可能性はあります。


世界的に株価が不安定な中、とりあえずの資金の置き場所として、
日本国債(円)は、ぴったりはまりました。


ところで、マイナス金利政策は、成功するのでしょうか。


マイナス金利は、イソップ寓話「北風と太陽」の話でいけば、
「北風」の政策です。


マイナス金利という北風を力いっぱい吹き付けても、
じゃあ、上着を脱ごう(投資を始めよう)とは思わないのでは。


旅人は、ますます頑なに、上着を押さえてしまいます。


また、マイナス金利は、銀行、保険会社、証券会社の収益に甚大な影響を
及ぼしかねず、副作用も強いです。


株安、円高に日銀があせってしまったのでしょうか。


日銀の政策決定会合でも、賛成5 反対4の僅差だったようです。


ただ、いずれ「異次元の量的緩和策」を追加で実施する可能性はあります。


アベノミクスと騒がれ、投資を促す効果が確かに現れた政策の追加です。


政府の財政出動とセットで実施されるかもしれません。


ただし、この政策は、日銀が国債を大量に買い続けられるかが問題です。


日銀がお札を刷って、政府の借金を直接肩代わりするのは、本来禁じ手ですが、
それに近いやり方を続けることで、金融パニックが起こるかもしれません。


今後の金融政策から目が離せません。