デフレ社会はいつまで続くのか

先日、大手スーパーで食品や日用品を一斉値下げする
という記事をみかけました。


家電品や衣料品なども、近頃は、良いものがより安くなって
いるように思います。


おそらく、歴史的な円高もひとつの要因とみていますが、
一方では、デフレが社会問題化しています。


デフレになれば、良いものがより安く買えるので、
嬉しいのですが、その反面、賃金も下がっていきます。


最近は、リストラ、ボーナスカットなども、日常茶飯事となりつつあります。


ところで、このような円高、デフレ社会がいつまで続くのかです。


当面の流れとしては、大きく円安方向に振れるとは思えない状況です。


というのも、9月に米国でQE3という量的緩和策の導入が決まったからです。


これは、米国債などを米国の中央銀行が買い取り、市場に米ドルを大量に
供給していくという政策なのですが、米ドルが市場にあふれかえると、
相対的に円の価値は上がらざるをえません。


なお対抗措置として、日本銀行も、無制限に日本国債を買い取るなどの方法で、
円をじゃぶじゃぶにすれば、円安になる可能性はあります。


ただし、このやり方は、もろ刃の剣のようなもので、使い過ぎると、
財政ファイナンスとみなされてしまう可能性があります。


財政ファイナンスとは、政府の借金を中央銀行が印刷するお札で
まかなってしまうイメージです。


確かに、無限にお札を印刷して価値を生み出せれば、夢のような話ですし、
このやり方を進めていっても、しばらくは、危機は起こらず、
少し円安、インフレ気味で、株価も高くなって、万々歳ということになる
かもしれません。


ですが、際限なくこれを続けるのは、砂の塔を積み上げていくのと一緒で、
いつかどこかで崩れ落ちる運命です。


それがいつなのかは、砂の塔がどこで崩れるのかわからないのと
一緒で、誰にもわかりません。


最近の異常気象と同じで、金融の世界にも、異常な局面が訪れる可能性は
あるので、よく注意して、対策を立てておかれることをおすすめします。