ブラジルレアルの運用は大丈夫か

最近になり、通貨ブラジルレアルが急落しています。


円に対して、直近1年間の下落率は、約33%です。


私の事務所では、継続的な資産運用相談のほか、
スポットのご相談もお受けしていますが、
特に、ご本人やそのご家族が大手証券会社でお取引をされている方から
セカンドオピニオンを求められることがあります。


その際、ブラジルレアルコースが多いのは、いつも気になっています。


いわゆる通貨選択型の投信で、ブラジルレアルを選択しているケースです。


ブラジルレアルは、確かに、現状で、年10%くらいの金利が付きますので、
日本の0%金利に比べ、すごい!と思われるかもしません。


しかし、その裏にある為替リスクには十分注意しなければなりません。


証券会社は、例え、リスクが高くても、ご本人から
リスク、手数料等について理解しました等の項目にチェックをもらえば、
問題なく販売ができます。


そもそも通貨選択型というスタイルについて、本当に高齢者の方が
理解できているのか、個人的には疑問もあります。


ブラジルレアルコースは、投資信託の情報サイトなどで数字を見ても
大量に販売されている実態が浮かび上がります。


もちろん、為替の変動リスクについて、十分に理解した上で購入するのであれば、
それもひとつの選択です。


例えば、ブラジルは、過去(1990年頃です)に
一時3000%に迫るハイパーインフレを経験していること。


それゆえ、ブラジルに暮らす人々は、自国通貨をあまり信用していないこと。


他には、直近10年くらいでどのような為替変動があったかなど、
最低限のことを知った上で、高金利を取りにいくのならまだ分かります。


もっとも、ブラジルレアルコースばかりでは、リスクが高すぎますので、
さまざまな通貨や資産に分散することも肝心ですが。


いずれにしても、証券会社の人たちは、結果についての責任は取ってくれません。


勧められるがままではなく、ご自身で、新聞、書籍、ネットなどから
知識、情報を仕入れることも大事です。