住宅ローンの金利はなぜ低いのか

森本FP事務所では、資産運用相談に限らず、
総合的なライフプラン相談をお受けしています。


逆に、資産運用相談を単体でお受けすることは
あまりなく、あくまで、ライフプランニングの一環として、
資産運用を捉えていただくようご案内しています。


ライフプラン相談の中でも、比較的ご相談を受けることが多いのが、
住宅ローン相談です。


住宅ローンは、人生にインパクトを与えるほどのお金が動くという意味では
資産運用と同じかそれ以上に重要な項目かもしれません。


ちなみに、最近は、住宅ローンの金利がかなり低いです。


住宅金融支援機構フラット35、2015年12月の実行金利は、
1.55%〜(融資比率9割以下の場合)という水準です。


35年固定で1.55%ですので、仮に、10年後あたりに、
定期預金等で税引後2%超の運用が出来る時代がくれば、
長期固定金利のローンがあることが、むしろメリットになります。


例えば、年1.55%で借りて、年2%の運用を出来るとすると、
住宅ローンを使って、その利ザヤ、年0.45%を稼げる計算です。
(注:ここでは話を単純化するため、団信、借入時コスト等を考慮しません)


運用の利率が、借入の利率を上回る状態になれば、
あえて、繰上げ返済をあせる必要もありません。


無から有を生み出せる状態になる、と言えば分かり易いでしょうか。


ここが長期固定金利のすごいところです。


しかも、当初10年間は、条件を満たせば、
年末残高の1%の住宅ローン減税を受けられます。



ところで、なぜ今こんなに金利が低いのかです。


それは、日銀の金融政策によるところが大きいです。


今は長期の国債も日銀が大規模に買い入れていますので、
金利は上がりようのない状態です。


政府としても、住宅購入は大きなお金が動き、景気対策になるので、
このまま今の政策を推し進める可能性が高いです。


なにしろ、国民が選挙の際に重視する項目の第一が、景気対策ですので。


ただし、個人的にはいつまでも超低金利が続くとは思いません。


日銀による国債の大規模買入れは、永久に続けられるはずがないからです。


変動金利で大きな住宅ローンを組んでいる方は特に注意した方が
よいと思っています。


もちろん、将来のことは、正確にすべてを予測することはできませんが、
公表されている事実や信頼性の高い情報もあります。


それらを集めて、きちんと理解して、分析することが大切と思います。


ファイナンシャルプランニングは、
世間一般では、「金融・保険商品を売るためのこじつけ的な何か?」
という認識レベルですが、本質は決してそうではありません。


生活に必要な知識や考え方です。


来年に向け、少し時間を取って、あなたのファイナンシャルプランニングを
実施してみてはいかがでしょうか。