お金のことで大失敗しないための3つの対策案とは。

今月のテーマは、お金のことで大失敗しないための3つの対策案とは?です。

このブログをお読みの皆さんで、お金の使い方で、大失敗した経験のある方はいませんか?

大失敗とはいかないまでも、大なり小なり、お金の使い方で失敗した経験がある方は、いらっしゃると思います。

今回は、お金に関して錯覚しやすい3つのパターンと対策案をまとめてみました。

1.電子マネー
電子マネーは錯覚しやすいです。
最近は、携帯電話やICカードで使える電子マネーなど、いろいろありますが、そもそも毎月の給料も今はほとんどの会社が銀行振込みですから、これも電子マネーのようなものです。
近頃、世間一般のお父さんに対する感謝の気持ちが薄くなったのは、かつてのような給料袋がなくなったのも原因のひとつかもしれません。
電子マネーは、現金で持ち歩くよりも安全性が高くて、便利な反面、感覚が麻痺してくるというリスクがあります。
カードのリボルビング払いも曲者です。感覚が麻痺して、つい使いすぎてしまうという方は要注意です。
それと、もうひとつがネット銀行やネット証券です。
パソコンの画面上で操作して数字を入力するだけですので、簡単で便利な反面、錯覚をおこしやすいと言えるでしょう。
ネット証券を使った外国為替証拠金取引(外貨FX)などの取引が、最近はブームですが、このような取引は、毒にも薬にもなります。
外貨FXは、使い方によっては、メリットもあるのですが、ギャンブルとしても使えてしまうので、ギャンブルにしたくない方は、強力な自制心が必要です。
まずは、ご自身のポートフォリオの中でどういう位置づけなのかを考えるべきでしょう。
なお、FPとしては、基本的に当てにいくような取引は、おすすめしていません。
FPが提案する資産運用は、元本保証ではないものの、元本を損なわせないことが大前提ですので、技術的にリスクコントロールしながら、長期の視点でプラスにしていくのが、FPとしての腕の見せ所です。
当てにいくような取引で、勝ち続けることは、理屈として難しいのです。

対策案:現金も時々使いつつ、お札の感触を忘れないようにしよう。


2.月々いくら
インターネットやTV・新聞・雑誌などで、様々な企業の広告を見ていると、長期契約のサービスの利用料金の支払方法では、月々いくらと表示するケースが一般的のようです。
また、物品の販売でも、分割払いなら月々いくら、と表示することもありますし、支払方法にかかわらず、1日あたりに換算すると○○円!というふうに表示する広告もあります。
このように毎月いくらという支払方法は、一般的ですが、錯覚をおこしやすいパターンと言えます。
例えば、毎月9千円を支払う長期契約のサービスを利用するとします。
毎月9千円(1日あたり300円)程度なら大きな金額に見えないかもしれませんが、単純な掛け算で、1年換算なら10万8千円ですし、10年換算なら108万円、30年換算なら324万円になります。
長期の視点で考えるとずいぶん大きな金額になりますね。

ところで、毎月家計簿をつけている方は、節約効果は現れているでしょうか。
家計の見直しは、毎月発生する費目から見直すのが基本です。
仮に毎月の固定費のムダが9千円分見つかれば、上の例の裏返しになりますので、長期の視点で考えると、大きな効果が得られるでしょう。

対策案:毎月払いは、必ず年間ベースに換算して考えよう。


3.年利○%
年利○%というのは、見た目は、小さな金額です。
例えば、年利1%と年利3%なら多くの方は、100円に対して1円と3円の違い、という暗算をして、1円と3円ならたいした差はないな、と思いがちですが、これが落とし穴です。

例えば、先ほどの毎月9千円という数字を使って複利計算をしてみます。
エクセルのFV関数を使って、毎月9千円の積立プランで、毎月複利で計算すると、年利1%なら30年で377万円になりますし、年利3%なら30年で524万円になります。
実に147万円もの差になります。
仮に先ほどの毎月9千円の節約に成功した人が、年利3%の積立プランをあわせて考えると、税金・手数料、インフレは考慮しませんが、30年目に524万円!になるということです。

住宅ローンの場合は、毎月の支払額が、ひと桁違いますので、見た目が小さな数字の金利差でも影響は大きいです。
例えば、3千万円の住宅ローンを組んで、30年間で返済することを考えます。
ここでは、全期間固定金利、年利3%と年利5%で計算してみましょう。
先ほどの積立プランとは計算の考え方は異なりますが、エクセルのPMT関数を使って計算すると、年利3%なら支払総額4553万円、年利5%なら支払総額5797万円になります。
1244万円の差…この差は大きいかも。

対策案:複利効果を軽視しない、使える人は、エクセル関数を活用しよう。