日本でインフレは起こるのか

「歴史は繰り返す」といいます。


例えば、三陸海岸は、古くから
たびたび地震津波の被害を受けてきたようです。


では金融経済に、歴史サイクルはあるのでしょうか。


今回は、日本でインフレが起こるのか
という視点で考えてみます。


近頃、よくいわれるのが、
日本の国債が暴落し、長期金利が急上昇し、
インフレが起こるというシナリオです。


バブル崩壊から20年も続くデフレの中、
インフレが起こるなんて、想像しにくいですが、
日本の歴史のなかで、幾度かインフレは起こっています。


最も激しかったのは、
おそらく第二次世界大戦後のハイパーインフレです。


私の父から聞いた話ですが、
終戦後は、お金の価値がほとんどなくなってしまったため、
人々は、例えば、お米とみかんを物々交換したりして
暮らしていたそうです。


あと、意外と知られていないのは、幕末のインフレです。


江戸時代は、大阪の堂島に米の取引所があったそうですが、
その米価の推移をみると、幕末に跳ね上がっている様子が分かります。
丁度、龍馬さんが活躍していた頃です。


こうして見ていくと、日本で、インフレが起こるシナリオも
ありえなくはないな、と思えてきます。


近頃の政治の混乱ぶりを見ると、
「幕末」に似ている感じもしなくはありません。


もっとも、ハイパーインフレが起こって、
日本経済が大混乱になれば、かなりの痛みを伴います。
そんな事態は、起こらない方がよいのかもしれません。


ただ、歴史の中でハイパーインフレは、
その時代の莫大な国の借金を実質帳消しにして、
新しい日本に生まれ変わらせるきっかけになっています。


くらしを守るという観点から、
一度インフレ対策を学ばれてみるのもよいと思います。