世代間格差問題を考える

先日、年金の支給開始年齢を引き上げる法案の
来年の通常国会への提出が見送られることが明らかになりました。


68歳や70歳から支給する案などが浮上していましたが、
現役世代の反発が大きかったため、いったん棚上げになったようです。


確かに、単純にこれをやると、
ただでさえ世代間格差の問題が言われている中で、
さらに格差を広げることになってしまいます。


そこで、あらためて、世代間格差の問題を考えてみようと思います。


この問題について、私が思ったのは、世代間格差が問題だからといって、
例えば、高齢者から2000万円を取り上げて、
若者に2000万円をあげればよいという単純な話ではないのではないか
ということです。


若者に稼ぐ力がなく、仮にその人が10年働かずに過ごしたら、
2000万円なんて、10年も経たずになくなってしまうでしょう。


いずれにしても若者に稼ぐ力があることが重要です。


それが、仕事なのか、投資なのか、どんな方法でも
稼ぐ力がなければなりません。


もちろん、そのための生みの苦しみは、必要でしょうね。


稼ぐ力は、ハングリーな経験がないと、なかなか身につきません。


私自身も以前は、会社から固定給をもらっていましたが、
33歳で独立起業をしてから、1万円の相談料をいただくことが
いかに大変なことかを痛感しました。


起業をして、パソコンの前に一人座り、むなしくお客様を待つ状況が
続いた時期を決して忘れることはないでしょう。


生みの苦しみを経験したからこそ、
今、「森本さんで良かった」と言ってくださる
相談者の皆さまに感謝の気持ちでいっぱいになります。


この時期を経験していなかったら、
1万円の相談料がなぜもらえるのかを深く理解することもなかったでしょう。


私も先月40歳になりましたので、少し上から目線で書いていますが、
もしもあなたが20代、30代なら、どんなことでもチャレンジしていった
方がよいと思っています。


動きやすいのは、30代までです。
はじめは苦しいですが、続けていくうちに、どんどん楽になります。


怖くもなくなってきます。


副業で始めるなど、チャレンジの方法はいろいろあると思います。


もちろん投資で稼ぐのあれば、今の仕事をやめる必要はありません。


私のような個人事業は、基本的にリスクが高いですので。


ただ、投資で稼ぐ場合は、投資家としての考え方をみがく必要が
ありますね。


それには、いくつもの失敗経験が必要です。
できれば、信頼の取れるアドバイザーのサポートも受けた方がよいでしょう。


もしもお金が潤沢にある方は、
なるべく若者が提供する商品やサービスを利用するようにすると
感謝されると思います。


経済の血液となるお金が循環しないと、動脈硬化のようになり
国が死んでしまいます。


節約だけではなく、お金を有効に使う意識も大切です。


お金が良い循環を始めることが、世代間格差の解消に向けた第一歩
となるような気がしてなりません。