ハイパー円高の理由を考える

円高傾向が続いています。


2007年に1ドル=120円台だったのが、2011年は、1ドル=75円台まで進みました。


仮に、120円と75円で計算すると、下落率は、実に▲37.5%です。


ところで、なぜ今、円高なのでしょうか。


いろいろな見方が出ていますが、
個人的に最も納得できる理由は、日本のデフレです。


デフレは、物価が下がる現象。


つまり、通貨の価値が上がる現象です。


仮に、日米とも金利が0%だとすると、
価値が上昇しているデフレの国の通貨を選択すべき、という理屈になります。


また当面、日本はデフレが進行するだろうと、
世界中の投資家から予想されている、と読むこともできます。


そこで、なぜ今、日本はデフレなのかを考えてみます。


デフレは、物価が下がる現象です。


例えば、牛丼や衣料品が値下がりしているイメージです。


安い商品やサービスに人々が集まるため、
お店の側もさらに安く、もっと安く、という循環に陥っているものと思われます。


安いことは良いことだ、という消費者側の風潮もそれを後押ししています。


もちろん、私個人も商品やサービスが安いことは、嬉しいです。


ただ、一方では、安くなることを喜んでばかりはいられません。


デフレ傾向に変化がない限り、円高圧力にも歯止めがかからないということです。


円高が行きつく先は、産業の空洞化です。


今のままだと、輸出産業は、日本国内では経営が成り立たなくなってしまうでしょう。


そうなると、次は、失業の問題が出てきます。


これは、恐ろしいことです。


デフレをどう克服するかは、国全体で考えていかなければならない問題ですが、
年金削減や増税の話が出ると、ますますお金を貯め込む方向に動いてしまいます。


ちなみに、デフレを克服するためには、「消費」でなくとも「投資」でよいのです。


「投資」であれば、単純にお金が消えてしまうことはありませんし、
特に今は、株も外貨も安いわけですから、きちんと計画的に投資をすることで、
お金を増やせる可能性も十分にあります。