株価が乱高下する理由

日経平均株価が乱高下しています。


5月23日の急落以来、落ち着きがありません。


最近まで続いた楽観ムードもはがれ落ちてきた感があります。


ところで、5月23日の急落は何が要因だったのでしょうか。


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考えられる要因のひとつは、先物取引です。


よく市況解説などで、先物主導で、と表現されるのが、それです。


先物の売りが入れば、それに引きずられて、現物も売られます。


このメカニズムを裁定取引といいます。


ただし、常に先物主導で株価が動くわけではなく、例えば、
現物に大量の買いが入れば、先物を売り続けるわけにはいかなくなります。


というのも、先物の売りをしている人たちは、
そのままでは、股裂き状態になり、大損してしまうからです。


ですので、株価が反転上昇して、先物プレーヤーがまずいと思えば、
先物の売り圧力は収まります。


一方、今回、急落が止まらなかったのは、マーケット参加者が
いっせいに、下落を予想したからです。


なぜ、いっせいに下落を予想したのかは、謎のままです。


システムによる自動売買が要因との見方もあります。


ただ、わかっているのは、先物取引が主導したということです。


そこでどう考えるかです。


先物取引裁定取引をしているのは、主にはプロの投資家たちです。


ある意味、プロの投資家たちに、マーケットを支配されているわけです。


では、一般の個人が、そのような怖い?場所に参加すべきでは
ないのでしょうか。


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いいえ、適切な参加方法はあります。


短期的な値動きに一喜一憂しなければよいのです。


おそらく一般の個人の方の中には、今回の急落にびっくりして、
株や投信を投げ売りして、損してしまった方もいらっしゃるかもしれません。


厳しい言い方ですが、そのやり方では、プロの投資家たちを喜ばせるだけです。


一般の個人が取り組む資産運用で大切なのは、長期の視点による「計画」を
しっかりと立てることだと、私は思います。